書跡
村御印(むらごいん)
村御印は、加賀藩特有の農政である改作法の成就により、各村に発給された租税微収令状であり、当時の各村の生産概要を知る史料である。藩主の印が捺印してあるところから村御印と通称されており、4回交付され、 現在各地区に遺存しているものは寛文10年(1670年)のもののみである。
ところで、本町域の村御印が他町に伝わるものと相違する点は、他町に伝わるものは「○○村物成之事」となっているのに対して本町域に伝わるものは「○○村小物成之事」となっていることである。これは、本町域6ケ村に田畑がなく物成(正租、年貢)の賦課がなかったことを意味している。なお、各村が負担した小物成とは、海や潟の用益に課せられた雑税のことである。
【内灘町歴史民族資料館蔵】
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文化・芸術